フォトリーディング アジア最前線!

2013年5月、フォトリーディングのマスター認定インストラクター石ヶ森久恵さんが、上海に飛んだ。なんと、中国でフォトリーディング事業がスタートするというのだ。この刺激的な展開は、いかにして始まったのか?中国の人たちはフォトリーディングをどう受け止めているのか?帰国直後の石ヶ森さんを直撃した!
日本がアジアにおけるフォトリーディングの拠点に

5月某日、成田空港からオフィスに戻ったばかりの石ヶ森さんをキャッチ。今回の上海行きの目的から伺ってみた。

「これから中国でフォトリーディングの講座を行なう、新しいフォトリーディング・インストラクターの認定講座の審査のために行ってきました。これまで、中国や東南アジアの国々の方がフォトリーディングのインストラクターになるには、フォトリーディングの本国であるアメリカまで行き、研修を受ける必要がありました。そこで、アルマクリエイションズと、フォトリーディングの開発元である米国ラーニング・ストラテジーズ社が話し合い、これからは、アジア圏では日本がリーダーシップを取り、フォトリーディングの裾野を広げていくことに。インストラクター研修を日本で行ない、インストラクターを認定できる日本人のマスター認定インストラクター(※石ヶ森さん)が各国に出向き、それぞれの国で認定を行なうという形です」

昨秋、日本で行なわれたインストラクター研修に、S さんという中国の方が参加されていた。今回石ヶ森さんは、S さんがインストラクター資格を得るための試験講座の審査で、上海に行っていたのだ。

「認定講座では、自分で受講生を集め、2日間のフォトリーディング集中講座をまるごと行なってもらいます。やはり日本とはまったく雰囲気が違いましたね。参加されていたのは、コンサルティングファームの方や銀行のディーラー、ジャーナリスト、学生などさまざま。日本と比べ、フォトリーディング自体がほとんど知られていない状態なので、みなさんフォトリーディングに対しいろいろなイメージをお持ちでした。本を丸暗記できるとか、一部の本にしか使えないスキルだとか」

講座の会場は、上海のおしゃれなコワーキングスペース。実際にフォトリーディングを受講した中国の方々の感想は、どんなものだったのだろうか。

「実は、講座が終わった直後は、まだまったくピンとこない!という感じだったんです。中国の方は、『ピンとこない』『分からない』ということをはっきりおっしゃいますね(笑)。ところがその夜、S さんがアフターフォローのために立ち上げていたチャットには、「家に帰ってからもう 2 冊本を読んだ」とか、翌日には、「昨日と今日でこれだけ読んだ」といって本のタイトルが何冊もあがっていたんです。講座のあとも、夜の 10 時 11 時まで S さんには質問の電話がかかってきていました。とにかくみなさん積極的。このスキルを吸収したい、いますぐ身に付けてしまいたいという意欲がすごく高かったですね」

講座後、間髪を容れずに実践してみるスピードは、私たちもまさに見習いたいものだ。

中国にフォトリーダーのコミュニティができる未来

日本では、新しい知識を学ぶには本を読むのが手っ取り早いという認識が一般的だが、中国では必ずしもそうではないという。手に入る本の種類が日本より少ない上に、本を読むより、人に会って話を聞くことの方が重視されるからだそうだ。だが、実際問題、会える人は限られる。以前からフォトリーディングを実践してきた S さんは、自分の人生に役立つことを本からも効率的に学ぶスキルを、中国の人にも広めたいのだそうだ。

「中国でフォトリーディングの講座を行なうにあたり、S さんはまず、日本語版の教材を中国語に翻訳しなければならず、そこが一番大変だったようです。そして、それを実際に講座で使うと微妙なニュアンスの違いに気づいたりする。そういう意味では、講座や教材も、まだまだ作成の途上にあるという段階です」

まさに、千里の道も一歩から。

意味のニュアンスもさることながら、中国語は見た目の字面も日本語とはかなり異なる。中国語の文章は、果たしてフォトリーディングに向いているのだろうか。

「私が知っている言語の中では、おそらく一番難しいですね。切れ目がないんですよ。英語だったら単語ごとにスペースが空いていますが、中国語は、句読点以外はひたすら漢字が並んでいます。意味の切れ目が分かりにくいという点では、非常に読みにくい。一方で、漢字は象形・象意文字ですから、イメージはしやすい。中国語のフォトリーディングでは、読みやすいところと読みにくいところをどう分別していくかが、大事になってくると思います」

中国語の特性に合わせて、フォトリーディングの教え方が進化する。それを学んだフォトリーダーたちが、中国にもどんどん増えていく。コミュニティが広がる。そんな未来を想像すると、ワクワクせずにはいられない。

「今後の展開としては、まず上海で講座を開催していくことになると思います。今回行ってみて分かったのですが、上海にはすごく勉強熱心で意欲の高い方が多い。それに、日本人も10万人以上暮らしています。中国人向けの講座とあわせ、在上海の日本人向けの講座も検討していく予定です。また、フォトリーディングだけでなく、全脳思考やマインドマップへの関心も非常に高かったので、そういった講座も一緒にできるといいなと感じました」

実は、上海の、特に男性の勉強意欲の背景には、中国の1人っ子政策の影響があるという。上海では、結婚適齢期の独身女性よりも独身男性の方が数が多く、彼女を見つけるのが大変なのだそうだ!

「ですから男性は、広いアパルトマンに住んだり、勉強をがんばったりと、自分のステイタスを上げることにすごく興味があるようです。そういう意味でも、教育事業の可能性は非常に大きいと感じましたね(笑)」

S さんが公認インストラクターの資格を得て、上海で本格的に講座を始める日も、そう遠くないに違いない。フォトリーディング in 中国。その展開に、私たち日本のフォトリーダーもぜひ注目していきたい。

*S さんには、インストラクター認定後にインタビューを敢行予定。どうぞお楽しみに!

文責:PhotoReadres.jp 編集部

石ヶ森久恵(いしがもり・ひさえ)

Learning Strategies社公認フォトリーディング・インストラクター。2012年より、インストラクターを認定するアジア初のフォトリーディング・マスター認定インストラクターとなる。他にLearning Strategies社公認ジーニアス・コード・インストラクター、Think Buzan社公認マインドマップインストラクター、全脳思考インストラクター、ライフロジックパートナーとして、「学び方を学ぶ」各種メソッドの講師、コンテンツ開発、講師育成を行う。

ページトップへ